
サワラキャスティングは、投げて巻く釣りです。字にすると簡単なんですが、魚のいる層と、群れが向かう方向から外れていると、どれだけ一生懸命巻いてもルアーは魚に届きません。
逆に、そこが噛み合うと、何も起きていなかったところに突然バイトが出ます。手元がいきなりガツンと止まるあの一瞬があるから、黙々と投げ続けるのも苦になりません。
難しいテクニックを増やすより、まずは船長の合図を聞いて、投げる場所と深さを合わせること。ここでは、その流れを順番に書いていきます。
投げる前に、船長の合図を待つ
船は鳥や跳ね、魚探の反応を探しながら走ります。ポイントに着いたら、船長が投げる方向や水深を伝えてくれます。
ナブラが見えると今すぐ投げたくなりますが、合図の前に投げると、船がまだ動いていたり、隣の人が準備中だったりします。まずは指示を聞いてから。
投げる前の確認は、慣れれば一瞬です。
- 後ろに人や障害物がないか
- 隣の人が投げようとしていないか
- 船長が示した方向と、自分のラインが交差しないか
- ルアーが穂先に近すぎないか
オーバーヘッドで投げていい場所は船によって違います。サイドキャストの指示が出たら、それに従ってください。
ナブラは、進む方向の少し先へ
サワラが水面に出ているときは、跳ねた一点ではなく、群れがどっちに向かっているかを見ます。
跳ねた真上に投げても、ルアーが着水するころには魚はもう先に進んでいることがよくあります。ボイルが出たらすぐ撃ち込みたいのは確かですが、狙うのは進路の少し先。ルアーが群れの前を横切るように巻いてきます。
乗合船でみんなが一斉に投げる場面では、届く距離より安全な方向が優先です。無理にナブラの真ん中を狙わず、自分の釣り座から通せる範囲を丁寧に引くほうが、オマツリも少なく済みます。
鳥山の見方やナブラへの近づき方はナブラ撃ちの基本、沸いているのに食わないときの考え方はナブラが釣れない理由と対処にまとめています。
ブレードジグは、指示されたレンジから巻く
シマノの東京湾の実釣記事でも、船長が示したボトムか中層に合わせて、そのレンジを長く引くことが挙げられています。
底から巻くとき
着水したら糸を出して、着底を待ちます。糸の出が止まったら、すぐにベールを戻して巻き始める。底でもたもたしていると根掛かりします。ロッドを下げ気味にして巻くと、ルアーが浮き上がりにくくなります。
中層から巻くとき
着水後に秒数を数えて、指示された深さまで沈めます。同じルアーならカウントをそろえておくと、当たったときに再現しやすい。ただ、潮や船の流れで沈み方は変わるので、「何秒」と決め打ちはしないほうがいいです。
表層を巻くとき
着水したらすぐに糸ふけを取って、ルアーの姿勢を作って巻きます。サワラが水面に出ているときは、沈めすぎないほうが群れの近くを通せます。
速く、そして同じ速さで巻き続ける
ブレードジグは高速巻きが基本です。ただ、一瞬だけ全力で巻くより、毎投同じ速さを続けられることのほうが大事です。
シマノの記事には、サワラ以外の魚が食ってくるのは「スピードが足りない証拠」という話も出てきます。ほかの魚ばかり釣れるときは、巻く速さを上げてみる合図と考えておくといいかもしれません。
途中で疲れて速度が落ちるようなら、ギア比やハンドルの握りやすさ、ロッドとリールの重さを疑ってみてください。巻き抵抗が急に変わったときは、フックがリーダーやブレードに絡んでいることがあるので、一度回収して確認します。
ミノーなら、速巻きのほかにトゥイッチやジャークで横を向かせる使い方もあります。どっちが効くかはその日のサワラ次第なので、表層ならミノー、深ければブレードジグ、くらいの感覚で持ち替えていきます。
バイトが出ても、巻くのを止めない
高速巻きをしていると、急に重くなったり、ゴンと衝撃だけ来たり、いきなりドラグが鳴ったりと、バイトの出方はいろいろです。
ここで驚いてロッドを大きくあおるより、巻き続けて重さを乗せます。シマノの記事にも「バイトがあっても巻き続けてください」とあります。乗らなかったときも、ルアーの近くにまだ魚がいるかもしれないので、リーダーに傷がなければ最後まで巻き切ります。
掛かったら、ロッドを立てすぎず、曲がりを使って寄せます。ドラグが出ている間は無理に巻かず、走りが止まってから巻く。
取り込みは、船長やスタッフとタイミングを合わせる
船べりで横を向いたサワラが、そこから急に走ることもあります。タモが出る前に水面から抜き上げようとせず、声がかかるのを待ちます。
- タモに魚の頭を向けて寄せる
- タモに入ったら、ラインを緩める
- デッキに上がった魚の口に手を出さない
- 針はプライヤーで外す。外し方もスタッフの指示に従う
怖いのはサワラの歯だけではありません。暴れる魚にぶら下がったルアーのフックも危ないです。写真や計測は、魚とルアーが落ち着いてからにしましょう。
締め方や持ち帰りは釣ったサワラの締め方と持ち帰りに分けています。
一投ごとにリーダーを見る
サワラはルアーに触れただけで、リーダーに傷を残すことがあります。釣った後はもちろん、鋭いバイトがあって乗らなかったときも、先端を触って確かめます。
少しでもざらついていたら、傷んだところを切って結び直す。ナブラが続いているとその時間が惜しいんですが、次の一投でルアーごと持っていかれるよりは、ずっと早く釣りに戻れます。
参考にした公式情報
次に読む
- 使う道具を決める → サワラキャスティングのタックル
- レンジごとにルアーを選ぶ → サワラキャスティングのルアー選び
- 釣った後の準備をする → 釣ったサワラの締め方と持ち帰り
