
釣りから帰ってきて、道具を洗って、スマホの写真を見返す。そのときは全部覚えているつもりなのに、次に同じ釣りへ行く前になると「あの日、PE何号だったっけ」「リーダーは何lbにしたっけ」が意外と出てこないんですよね。釣れた日のことはまだしも、釣れなかった日のことはもっと早く忘れます。
そういう記録を一か所に残しておく場所として、「アンクラ」というサービスを作りました。釣りログ、持っている竿とリール、釣った魚を、まとめて残しておける記録帳です。
実は最初は、一緒に釣りへ行く仲間を探すサービスとして作り始めました。途中で、まず一人で使っても役に立つものにしようと考え直して、今は記録帳が中心です。仲間を探す機能も残してありますが、主役は自分の記録のほうです。
この記事では、アンクラで何ができるのか、ほかの釣果記録アプリとどこが違うのか、そして今はまだできないことを、作った本人の立場からそのまま書いておきます。
アンクラは、釣りの記録帳です
アンクラ(ANCLA)は、ancla.jp で使える無料の記録帳です。ブラウザで開くだけで使えて、アプリのインストールはいりません。登録はメールアドレスでできて、今のところ広告も出していません。
中身は大きく分けてこのあたりです。
| 機能 | できること |
|---|---|
| 釣りログ | 行った日・ターゲット・釣果・写真・使ったタックルを残す |
| タックル | 持っている竿とリールを、商品名で探して登録する |
| 釣った魚 | 釣りログから、釣った魚の種類や自己記録が自動でまとまる |
| フィード | 公開された釣りログを、ログインなしで見られる |
| 釣り仲間 | 釣行の募集や、続けて集まるサークル |
船・磯・堤防など、釣りの種類は問いません。行った日のこと、釣れた魚、使った道具を残しておきたい人のためのものです。
釣りログは、日付とターゲットだけでも残せる
記録を続けるうえで一番の敵は、面倒くささです。帰りの車で疲れているときに入力欄がずらっと並んでいたら、たぶん自分でも書きません。
なので、釣りログは日付とターゲットだけで保存できるようにしています。余裕がある日は、こういうところまで残せます。
- 釣り場の種類(船・磯・堤防・サーフ・河川など10種類)とエリア
- 乗った船宿
- 釣果(魚種・匹数・最大サイズ・重さ)
- 写真(20枚まで)とメモ
- 使ったタックル
釣果なしの日も、そのまま記録できます。ボウズの日に何を使って、どこが合わなかったのかは、釣れた日の記録より次の釣りに効くことがあります。
竿とリールは、商品名で選ぶだけでスペックまで入る
アンクラで一番力を入れているのがここです。
持っている竿とリールは、メーカーと商品名で探して選ぶだけで登録できます。ギア比や自重、最大ドラグ、糸巻量、適合ルアー重量といったスペックは、メーカーが公表している値が商品の情報から入るので、自分で打ち込む必要はありません。
釣具の名前は、カタログでは英字、釣り場の会話ではカタカナということが多いので、検索はどちらでも引っかかるようにしてあります。「ステラ」でも「STELLA」でも出てきます。
登録した竿とリールは、ライン・リーダーまで組み合わせてセットとして保存できます。釣りログを書くときはそのセットを選ぶだけで、前回と同じタックルなら一押しで入ります。
これがあると、冒頭に書いた「あの日、PE何号だったっけ」があとからすぐ分かります。船タコのPEのように、3号と4号で迷うような釣りほど効いてきます(号数の迷いどころは船タコのPEは3号?4号?にまとめています)。
使ったタックルを記録できる釣果アプリは、ほかにもあります。たとえばアングラーズには大きな釣具のデータベースがあって、口コミや釣果数、最安値が見られます。アンクラはそのかわりに、メーカー公表のスペックを道具ごとに残すほうに寄せています。
商品ごとにスペック表のページもあって、そこから「自分のタックルに登録」へそのまま進めます。ただ、商品の情報はまだ埋めている途中です。主要メーカーのロッドとリールは入っていますが、すべての商品でスペックがそろっているわけではありません。
釣った魚は、記録するほど勝手にたまっていく
釣りログをつけていくと、「釣った魚」のページに自動でまとまっていきます。今まで何種類釣ったか、初めて釣ったのはいつか、自己記録はどれか、が一覧で見えるので、ちょっとした自分だけの図鑑のような感覚です。
出世魚は、地域ごとの呼び名と大きさの目安も出します。ブリならハマチ・メジロ・ワラサのように、同じ魚でも地域や大きさで呼び名が変わるあれです。「これ、ワラサって言っていいのか?」と船の上で迷ったときの目安くらいにはなります。
フィードと釣り仲間
釣りログは、記録ごとに公開・非公開を選べます。公開したものはフィードに新しい順で並び、ログインしていない人も見られます。写真と釣果、使ったタックルが一目で分かるので、「この釣り、みんな何を使ってるんだろう」と眺めるのにも使えます。
一緒に釣りへ行く相手がほしいときは、釣り仲間の機能があります。日時・エリア・釣り方を決めて募集したり、サークルで次の釣りを相談したりできます。正確な集合場所は、承認した参加者にだけ表示されます。
ポイントは見せずに、釣果だけ共有できる
釣果を人に見せたい気持ちと、ポイントは晒したくない気持ちは、たいてい同時にあります。アンクラはそこをはっきり分けています。
- 場所のメモは、公開した釣りログでも自分にしか見えない
- 写真は送る前に縮小して、撮影場所などの位置情報を消している
- 釣れた場所を地図で見せる機能は付けていない
- 見せたくない日は、記録ごとに非公開にできる
スマホで撮った写真には、撮影した場所の情報が入っていることがあります。アンクラでは送る前にそれを消すので、写真のデータから場所が割れることはありません。写っている景色までは消せないので、そこは写真を選ぶときに気にしておいてください。
まだできないこと
正直に書いておくと、「みんなの釣果を見る場所」としては、今のアンクラはまだまだです。
- 使っている人が少ない:始めたばかりなので、フィードはまだ静かです。釣果の情報量や利用者の多さでは、アングラーズのような大きな釣果アプリにはかないません
- スマホアプリがない:ブラウザだけなので通知は来ませんし、電波のない場所では記録できません。釣りの最中より、帰ってから記録する使い方が合っています
- 釣りの情報はない:潮・天気・釣り場の地図、写真からの魚種判定、ランキング、釣り船の予約はありません
- ルアーは登録できない:今登録できるのはロッドとリールです(セットにはライン・リーダーも入れられます)
- 口コミや最安値はない:商品ページは「スペックを確かめる場所」です
潮や天気、釣り場の情報はほかのアプリやなぶらブレイクの記事に任せて、アンクラは記録に絞っています。
合いそうな人、合わなそうな人
ここまでをまとめると、アンクラが合いそうなのはこういう人です。
- 船やオフショアで、竿とリールの組み合わせにこだわっている
- 使ったPEやリーダーを、あとから見返したい
- 釣れなかった日も含めて、自分の釣りを残しておきたい
- 釣果は見せたいけど、ポイントは見せたくない
逆に、ほかの人の釣果情報や潮・天気をたくさん見たいなら、今は大きな釣果アプリのほうが向いています。
始めかた
アンクラに登録すると、釣りログの画面の一番上に「はじめかた」が出てきます。やることは順番にこれだけです。
- プロフィールを作る
- 持っている竿とリールを登録する
- 釣りログを1件記録する
- フィードに公開する(見せたくなければ非公開のままでかまいません)
2つ目の手順には、「竿(ロッド)やリールなどの釣り道具を、アンクラでは『タックル』と呼びます」と一言添えてあります。友達に「タックルって何?」と聞かれたのがきっかけで足した説明です。釣りをしている側には当たり前の言葉でも、始めたばかりの人にはピンとこないことがあります。
最初の1件は、日付とターゲットだけで大丈夫です。作った本人としては、まず竿とリールを1つずつ登録して、次の釣りでそのセットを使って1件つけてみるところから始めてもらえると嬉しいです。
船タコのタックル全体の組み方は東京湾の船タコ入門ガイドに、リールの選び方はタコ釣りに高級リールはもったいない?にまとめています。
